クルマの知恵袋 輸入車で多い、LEDヘッドライト!!

最近の新型車は、ウインカーやテールランプにとどまらず、ヘッドライトにLEDを採用する車が増えてきました。
今回はLEDヘッドライトのメリットやデメリットを追求していきます!!

LEDヘッドライトのメリット

省電力イメージと新しい技術のイメージで、なんとなく良いものだろうというぐらいの感覚しか無い方は多いのではないでしょうか。

比較対象として、最近主流のディスチャージヘッドランプと比べてみます。
ディスチャージヘッドライトとは、蛍光灯やネオン管と同じような原理で、ガスを封入したバルブに電気を流すことによって発光する物で、ディスチャージヘッドランプの前の世代の電球を使ったハロゲンヘッドライトよりも明るく、効率が良いと言われており、最近多くの車に採用されているヘッドライトです。

・点灯直後から最大光量で点灯
ディスチャージヘッドランプはスイッチをONにしてからバーナー(電球のようなところです)の光が光り始め、そしてそれが安定するまでにしばらく時間がかかります。イメージでは水銀灯のスイッチON時を思い出して下さい。
それに対して、LEDヘッドライトはライトを点灯した瞬間から最大の光量を発揮することが可能です。

・省電力
LEDヘッドライトはディスチャージヘッドランプと比べても省電力で済みます。
ディスチャージヘッドランプのバルブが片側1灯55Wなのに対して、25Wから30W程度と約半分の消費電力となります。
新しい車でバッテリーの消費を気にする人は少なそうですが、省エネであれば多少は燃費にも良いはずです

・長寿命
HIDヘッドライトの寿命は2,000時間と言われていますが、LEDヘッドライトの寿命は10,000時間ともいわれます。
約15年の寿命で、もしかすると廃車にするまで交換は必要ないかもしれません。

LEDヘッドライトデメリット

・光線に熱が少なく、雪が溶けない
LEDヘッドライトが発する光には、特性として赤外線がほとんど含まれません。
それに対してディスチャージヘッドランプやそれ以前のハロゲンヘッドランプの光には赤外線が含まれます。

赤外線が含まれることによって、ヘッドライトのハウジングが熱を持ち、ヘッドライトのガラス面についた雪を溶かしてくれるのですが、LEDヘッドライトの光は赤外線を含まないため、熱を持たず雪などを溶かすことができません。

・暗く感じる事がある
LEDヘッドライトの光は、赤外線(赤い色)が少ないのは説明したとおりです。
青い光の成分が多いLEDヘッドライトは、色味のせいで、暗く感じられることがあります。

・熱に弱い
LEDヘッドライトは、その光源に熱を持ちませんが、LEDチップ自体は発光する際にかなり発熱します。
しかも、LEDチップは高熱になるとチップが故障して点灯しなくなります。
そのため、チップを十分に冷却する必要があるのです。
フィラメントバルブの交換型の後付けのLEDバルブが、冷却ファンや大型のヒートシンクを持っているのはそのためです。

・一旦壊れたらユニットごと交換
LEDヘッドライトは、ヘッドライトユニットに一体化していることが多いようです。
そのため、ヘッドライトが故障するとバルブの交換はできず、ヘッドライトユニットごとの交換になってしまいます。
そうなると、交換にかかる費用はかなり高額になることでしょう。

LEDヘッドライトならではの特徴

LEDチップの特性を生かしたヘッドライトシステムとはどのようなものでしょうか。

その代表的な物が、アウディの「マトリクスヘッドライト」です。

マトリクスヘッドライトの中には、LEDチップが沢山並んでおり、各チップが路面のどこを照らすか細かく決められています。

そして、対向車や、歩行者が前方にいた場合、対向車や歩行者の部分だけ消灯して、配光を細かく調整することが可能なのです。
このヘッドライトであれば、ハイビームにして走行していても対向車に配慮して部分的に消灯してくれるので、いちいちハイとローを切り替える必要がなくなります。

LEDヘッドライトで今までに無いデザイン

LEDヘッドライトを実現するためには、現在の所、複数のLEDチップを設置してその光をまとめてヘッドライトに必要な光量を稼ぐことが可能になります。

その制限ともいえる問題を逆にデザインに生かしているメーカーもあります。
アウディは、ヘッドライトの中に無数の仕切られた枠がある、無機質なヘッドライトデザインを実現しています。
レクサスではヘッドライトユニットの中に3つのレンズが見えるデザインを採用しています。
その他にもLEDチップとリフレクターによってヘッドライトに宝石がちりばめられたようなデザインも可能になるでしょう。

ディスチャージヘッドランプやハロゲンヘッドランプは、点光源という特性によって、2灯や4灯という形に縛られていました。
しかし、LEDヘッドライトはこれまでのデザインを脱却し、まったく新しいフロントマスクを作れるようになった点が画期的なのです。

LEDヘッドライトの結論!!

LEDヘッドライトは新しい技術であり、各メーカーが最高の技術を持って製品を作ってきております。

安全性向上の観点から、2020年よりオートライト機能の装着が義務化されているこの頃。

ヘッドライトを多用化される時代になってきておりますので、省エネや視認性の高さ、最新テクノロジーを屈指した『LEDヘッドライト』やはりこれはお試しいただくしかない一品です!!

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